代表メッセージ

株式会社岡部 代表取締役社長 岡部竜一

今に受け継がれる「技・熱・誠」の魂

株式会社岡部は、2018年で創業75年目を迎え、平成30年3月6日、弊社5代目、創業家しては3代目の代表取締役社長に、岡部竜一が就任いたしました。

創業時については、二代目社長・昭男が昭和54年に出版した随筆集「高志の山河」に一文があります。

“創業当時は、木炭生産事業でしたが、作りさえすれば売れた時代にもかかわらず、創業者の父は製炭者に厳しくいいものを作らせ、その汗と心のこもったものをそのまま世に出すべく、運搬に気をつかわせました。深い奥山から十数本の架空線で下界におろしますから、炭俵の荷姿がだらりとなっても仕方がなかったのです。それを父は、絶対に元の荷姿でなければ出荷させなかったのであります。このような精神構造で土木工事にも取り組み・・・・・、如何に小さな技術・知識の積上げが大切であるかを痛感させられるとともに、更に高度な技術獲得へと発展させる原動力ともなったのであります。また、心身共に疲労の限界に自ら挑戦しただけに、必要以上に労働とは斯くも苦しいものかと、労働工学的な研究もし、人を使うのではなく、働かせるものでなければならない等、人間性を深く掘り起こした時点における、親方というものを見出したのであります。

・・・・・施工の優良なる生産は至上命令と受けとめている私は「八百屋の店頭できずのついたリンゴ同様、あばたでお客に売れるか。」と言ってはコンクリート擁壁に少しでもあばたがあれば、何十メートルの擁壁でも取り壊してやり直したり、昭和二十年代の管理不在の時代においても、一寸のごまかしもやらせなかったことで、国の会計検査に少したりとも不足を言われなかったと誇り、そして歯を食い縛って頑張った工事の数々。・・・・・こうした過程で自然に生まれた「技・熱・誠」の「しょうぶ」であり、「利益の実が結ばれなければ、せめて技術の華で飾れ」との叱咤が生まれたのであります。多分に日本人的発想かも知れないが・・・・・・、誇りを高く掲げ、その誇りのために耐え忍ぶものであります。高邁な精神に付随するかのように、後から利潤がついてきます。”

コンクリート擁壁に少しでもあばたがあれば、発注者が求めていなくても自ら取り壊してやり直したくだりは、私が富山県土木部に勤めていた時に、当時のことを御存じであった複数の先輩上司の方々から、このことが岡部の施工管理に対する信頼をいただいたとお聞きしました。「技・熱・誠」の魂は今も受け継がれています。

祖山の地から始まり、富山県内一円へ事業を拡大

土木事業は、県西部を流れる庄川水系の祖山ダムで、関連の電力土木工事に岡部組として携わったのが始まりです。現在も発祥の祖山の地に登記上の本店を置いて、脈々とダムの維持管理に携わっています。

昭和40年後半から現国土交通省発注の国156号改築工事、県発注の国156号、国304号改築工事で公共工事の実績をつけ、富山県内一円で一般土木工事に加えトンネル、ダムなどを手がける地元ゼネコン会社としての地位を固めてきました。

経済成長とともに、公園・緑地等の造成工事も増える中、海外視察をきっかけに事業の多角化を目指し、海外製遊具の輸入・設置や、木製の東屋や遊具を設計・製作・設置する緑化事業部を立ち上げました。これが現在の公園施設部の基礎となっています。

 

新事業への挑戦は次の成長戦略となる

創業当時から、岡部では新規事業に対して積極的に取り組んでいく社風が受け継がれています。これまでにも数多くの事業に挑戦し、成功した事業に関しては大きく伸びています。昭和30年代の骨材プラント設置、昭和40年代の生コンプラント設置、昭和50年代の公園施設事業があります。過去に手がけた事業では、太陽光発電、風力発電等の自然エネルギー分野や健康食品を手がけるなど、時代を先取りしすぎたともいえる事業を数多く経験したことも決して無駄にはなっていません。

昭和50年代に独自開発したソイラー舗装は、現在社内でその存在を知る者が少なくなりましたが、8年前に始めた新工法「透水性保水型土系舗装ATTAC工法」に当時の自然に優しい舗装という想いが受け継がれています。この新工法は、新しく取得した2件の特許工法を生み出しました。今後は、新工法など特許ビジネスにも注力し、近年問題視されている防災の分野や環境の分野に対応した技術開発を大学と連携しながら進めるなど、これからも新しい周辺事業にはどんどん挑戦していくことが次の成長戦略と捉えています。

新事業理念・社訓にこめられた思い

昭和18年の創業以来、「技」、「熱」、「誠」をモットーに「品質の向上」、「技術者の育成」に努めて参りました。
当時の社是“誠実を尽くして感謝を示す”、今も残る社訓「誠実・創造・協調・敢闘・明朗 “心身共に健康を保持し、感謝の心に充ち、明朗、闊達、以て自他の幸福と繁栄をもたらそう”」を基に、平成に入り現在の基本理念が作られました。建設産業の斜陽化に伴い、弊社もいちばん苦しい時代に、原点に返って着実な成長を積み上げていくとの思いで、「顧客第一にものを考え 地域貢献を通し社会的義務を全うする 併せて社の地位向上を図る」を掲げて現在に至っています。

創業家として先代の2代社長父昭男の時代には、北陸文化に貢献したいとの想いから、多くの学者先生、文化人の方々にご執筆いただき、社報「おかべ」が10年程発行され、それを編集した本が数冊発刊されました。そのうちの一つ「高志の山河」を読むと創業時よりの想いが伝わります。
“良い仕事をし、納期を守り、高い品質の物をお客様にお引渡しをし、社員に少しでも他社より安定した生活を送らせたい。”

そして現在、品質について、特に遊具については、安全性、耐久性等は当然のことです。遊具には「わーすごい!楽しい!こんなの見たことない!」といった興奮と感動をしていただけるとともに、子どもたちの精神的肉体的な成長に寄与できる遊具の製作を心掛けています。遊具のHPには、お客様の声として2件の事例を掲載させていただきました。

人材が企業の未来をつくる

弊社は「企業は人材の優劣で決まる」という信念に基づき、技術の伝承と人材の採用・育成に注力しています。 好不況関係なく継続的に新卒採用を行なっているため、他社に比べ社員の年齢層が幅広く、特に若い世代の社員が多いので、将来を見据えると大きな強みと言えます。
多くの有資格者がいますが、土木系技術者、建築系技術者、造園(遊具)系技術者であっても、相互の現場を経験することで、新たな技術の習得がなされ、一人で複数の施工管理技士の資格を取得しています。こうすることで、多角的な視点が養われ、技術力の向上が図られます。
また、企業における女性活躍推進の取り組み(ポジティブ・アクション)について、第1フェーズとして女性の採用拡大の目標を掲げてから15年経過しました。
当初は、試行錯誤の繰り返しでしたが、仕事と家庭を両立できる環境づくりに注力し、第2フェーズでは、富山労働局より次世代育成支援対策推進法に基づく基準適合一般事業主の認定を受け、認定マーク(愛称「くるみん」)を取得するとともに、厚生労働省の「女性の活躍躍進宣言」企業として、それぞれの部署で女性にいきいきと仕事に打ち込んでもらっていると自負しております。
平成30年5月には、高卒採用の4年目の社員に子供ができたことを機に、若い時に子どもを持つ経済的に負担は大きいので、少しでも励みにしてほしいとの想いから、子どもが生まれた社員に贈る祝い金制度を拡大し、第1子、第2子は30万円、第3子以降は100万円としました。遊具に関わる企業としても、人口増につながる第3子以降は特別にしました。
これからも、子育て世代が働きやすい職場環境の整備に注力したいと考えています。

岡部のチャレンジスピリットで新たな時代を切り拓く

受注産業からの脱却。自ら事業を創生できる企業を目指します。
土木・建築分野では、公共事業等を主体とする受注体質ですが、事業の柱の一つである遊具事業については、提案型営業が根付いており、付加価値をお客様にご提案をすることにより価格競争だけではなくなっています。
こうしたノウハウを他の事業でも活用し、お客様に付加価値をご提案し、支持される企業を目指していきます。
建設産業に限らず社会情勢は常に変化しています。この変化を憂うのではなく、チャンスと捉え、岡部の魂である常に挑戦し続けるチャレンジスピリットで、社員と共に新たな時代を切り拓く、地域社会に必要とされ続ける企業を築いてまいります。

コンプライアンスを重視し、社員全員が仕事に誇りを持ち、気持ち良く働ける環境をつくっていきます。
今後とも皆様のより一層のご支援ご鞭撻を賜りますよう、よろしくお願い申し上げます。